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Q40 養子縁組により相続税が増加するケース

公開日:2017/09/04 最終更新日:2020/02/07

DR105
養子縁組」をすると、必ず相続税額が安くなるかというと・・そうではありません。
養子縁組をした結果、相続税額が増加するケースもあるので・・注意です。

 

1. 養子縁組をすることで、「法定相続人の総数」が減る場合

養子縁組をしたことが原因で、養子縁組をしなかった場合と比べて、法定相続人の総数が減り、相続税の基礎控除額が減少する場合があります。
 
例えば、被相続人の法定相続人が、兄弟のみの場合です(配偶者・実子・両親すべていない)。

以下、事例をもとに解説します。
 

(事例)

  • 被相続人甲(長男)の法定相続人は兄弟3人(A・B・C)のみ。
    (配偶者、実子、両親はいない)
  • 兄弟のうち、Aだけが、被相続人甲(長男)と養子縁組を行った。

 
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(非課税枠)

法定相続人 基礎控除額(非課税枠)
養子縁組をしない場合 A・B・C 4,800万円
(3,000万 + 600万 × 3人)
養子縁組をした場合 Aのみ 3,600万円
(3,000万円 + 600万 × 1人)

 

なぜこんなことになるのでしょうか?
法律上の子(=養子縁組したA含む)は兄弟姉妹よりも相続順位が上位のためです。
 
Aが養子縁組に組み込まれることにより、結果的に、Aのみが法定相続人となり、残りの兄弟( B・C )は、法定相続人ではなくなります(詳しくは、「法定相続人の範囲」をご参照ください)。
 
法定相続人が多い方が、相続税の基礎控除額や、生命保険金等の非課税枠は増えますので、こういったケースでは・・相続税の「基礎控除額」が減ります。

 

2. 養子縁組をすることで、「配偶者法定相続分」が減少する場合

養子縁組をしたことが原因で、養子縁組をしなかった場合と比べて、「配偶者法定相続分」が減少するケースがあります。
 
例えば、被相続人の法定相続人が、配偶者のみの場合です(実子・両親・兄弟すべていない)。

以下、事例をもとに解説します。

 

(事例)

  • 被相続人甲の法定相続人は配偶者Xのみ。
    (実子・両親・兄弟はいない)
  • 今回、赤の他人Yが、甲と養子縁組を行った。

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(非課税枠)

法定相続人 法定相続分割合 基礎控除(非課税枠) その他の非課税枠
養子縁組をしない場合 Xのみ X 100% 3,600万円
(3,000万円 + 600万円 × 1人)
Xは配偶者控除を全額利用できる
養子縁組をした場合 X・Y X 1/2
Y 1/2
4,200万円
(3,000万円 + 600万円 × 2人)
Xは配偶者控除を半分しか利用できない

 

養子縁組をしない場合は、配偶者Xだけが「法定相続人」となるため、Xが遺産100%を受け取ります。
 
一方、Yと養子縁組をした場合は、Yは「実子」と同様に取り扱われるため、「法定相続人」は2人( X・Y )となり、その結果、法定相続分の割合は配偶者X 1/2、養子Y 1/2となります。
 
一見、法定相続人が1人増えたので、「基礎控除額」が増え、相続税額は減少するようにも思います。
しかし、養子縁組をすることで、配偶者Xの法定相続分が減り、本来、Xが利用できていた「配偶者控除額」の利用可能金額が減少する、という影響があります。
つまり、配偶者Xの相続分が減ることで、「税法上優遇される配偶者控除額」が減少し、結果的に、相続税総額が増加してしまう場合があるということです。

 

3. 孫を養子縁組にする場合の2割加算

孫を養子縁組することで、法定相続人の数が増加します。
しかし、孫養子は、相続税の2割加算の対象となりますので、場合によっては、養子縁組をした結果、税額が逆に増加してしまうケースがあります。
 
相続税の減額を見込んで「養子縁組」をしたにもかかわらず、2割加算で相続税額が増えてしまうと・・あまり意味がありませんね。