Q74  角地の相続税評価方法

公開日:2018/09/26 最終更新日:2021/07/01 閲覧数:2,496 views

DR148

相続税上の土地の評価は、ほとんどの場合「路線価」をもとに行います。
では・・「角地」の場合は、具体的にどのように評価するのでしょうか?
 
角地は、2つの道路と接しています。
つまり路線価も2つ・・どっちの路線価を使うのか?迷いそうですね。
 

1. 正面と側方に路線がある場合の宅地の評価

2路線と接している「角地」は、一般的に、他の土地と比べて利便性が高いため、土地の評価額も高くなります。
角地の場合、相続税上は、「側方路線影響加算率」という率を用いて、土地の評価を高めます。
 
具体的には、以下の計算で角地の評価を行います。

  • ① 正面路線価×奥行価格補正率
  • ② 側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率(円未満切捨)
  • ③ 角地等の評価=(①+②)×地積(㎡)

 

  • 「奥行価格補正率」は、国税庁HPで、所在する地区ごとに定められています。
  • 「側方路線影響加算率」も同様に、国税庁HPで定められています。
    「側方影響路線加算率」は、所在する地区、及び角地か準角地かによって異なってきます。

 

2. 正面の判定

次に、上記式に出てくる「正面路線価」とは、2路線どっちの道路を指すのでしょうか?
実は・・「正面路線価」をどちらにするか?については、以下のようなルールがあります。
 
それぞれの路線価×奥行価格補正率⇒金額が高い方が「正面」となる
 
正面路線価をどちらにするか?で、土地の評価額はかなり変わってきますので、この判定は非常に重要です
(実際に正面として利用しているかどうか?は全く関係ありません)
 
(角地の具体例) ~普通住宅地区~
Q74-2
(正面路線の判定)
 
路線価 × 奥行価格補正率 ⇒ 高い方
 

  • 250千円 × 1.00(奥行20mの奥行価格補正率)= 250千円
  • 260千円 × 0.94(奥行36mの奥行価格補正率)= 244.4千円

 
250千円 > 244.4千円のため、金額の高い250千円の路線が「正面路線価」となります。
 

3. 角地か?準角地か?

角地とは、2系統以上の通行方法があるもので、準角地とは、1系統の通行方法しかないものをいいます
(準角地のイメージ ⇒ 1つの道路の曲がり角の内側にある土地)。
 
先ほどの具体例は「角地」となります。
一方、準角地は・・こんな感じです。
 
(準角地の具体例) 普通住宅地区
Q74-3
 
角地、準角地どちらも、2路線と接している共通点はありますが、角地の方が2系統の運行方法があるので、利便性が高そうですね。一般的に、準角地よりも、角地の方が利便性が高いことから、「側方路線影響加算率」も、角地の方が高くなります。
 
(側方路線影響加算率)

地区区分 加算率
角地(高) 準角地(低)
・・ ・・ ・・
普通商業・併用住宅地区 0.08 0.04
普通住宅地区・中小工場地区 0.03 0.02
・・・ ・・ ・・
  • 角地の方が、加算率は高い!

 

4. 土地評価額の具体的算定

先ほどの具体例をもとに、実際の「土地の評価額」を算定します。
正面路線価は、250千円の方と判定されました(2.参照)
例題は「普通住宅地区」ですので、評価額は、以下の通りとなります。
 

(1) 正面路線価×奥行価格補正率

250千円 × 1.00(奥行20mの奥行価格補正率)= 250千円

(2) 側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率(円未満切捨)

 

① 角地の場合

260千円 × 0.94(奥行36mの場合の奥行価格補正率)× 0.03(角地の側方路線影響加算率) = 7,332円
 

② 準角地の場合

260千円 × 0.94(奥行36mの場合の奥行価格補正率)× 0.02(準角地の側方路線影響加算率)= 4,888円
 

(3) ((1)+(2))×地積(㎡)

① 角地の場合

( 250,000円 + 7,332円 )× 720㎡ = 185,279,040円
 

② 準角地の場合

( 250,000円 + 4,888円 )× 720㎡ = 183,519,360円