Q109【戸籍の附票】相続手続に便利な「戸籍の附票」とは?住民票や戸籍謄本との違いは?どこで入手できるのか?

 最終更新日:2023/01/07 閲覧数:19,492 views

DR186

相続手続を進めていく中で、「戸籍の附票」という書類が必要な場合があります。
いまいち、なじみの薄い書類かもしれませんが、相続手続きの際には非常に便利な書類となります。
 
今回は、「戸籍の附票」の内容、住民票、戸籍謄本との違いや、戸籍の除票の活用場面につき解説します。

 

1. 戸籍の附票とは?戸籍謄本・住民票との違い

戸籍の附票は、戸籍に記載されている方の住所の履歴を記録した文書のことです。市役所等に「住所変更」を届け出ると、同時に「戸籍の附票」にも追加記載が行われます。戸籍謄本とセットで、本籍地の役所に置かれています。
 
「戸籍謄本」の場合、身分関係や本籍地が記載される書類であり、住所の記載はありません。住民票は、住所の記載はありますが、「現住所と1つ前の住所」しか記載されていません。
一方、「戸籍の附票」は、戸籍作成時点から、戸籍在籍中のすべての住所の履歴が記載されている点で異なります。本籍地を移動しなければ、ひとつの戸籍の附票にすべての住所が記録され、非常に便利な書類です。
 
「戸籍の附票」は、住民票の履歴としての役割を果たしつつ、戸籍と住民票をつなぐ役割を果たします。
 

【戸籍の附票サンプル】

2. 活用場面

戸籍の附票は、戸籍に記載されている方の、昔の住所をたどらないといけない場合に便利です。
具体的に必要な場面は、以下のとおりです。

(1) 現住所の分からない相続人がいる場合

「遺産分割協議」を行う際は、相続人全員での協議、署名が必要となりますが、相続人と連絡が取れず、その方の現住所がわからない場合があります。
この点、「戸籍謄本」には住所の記載はありませんが、「戸籍の附票」には、住所が記載されています。こういった場合、その相続人の「本籍地と筆頭者」さえわかれば、「戸籍の附票」で、その方の住所をたどることが可能です。
 

(2) 被相続人の不動産名義が古い住所の場合

被相続人名義の不動産等を名義変更する場合、「登記されている不動産の住所」が古いままで、お亡くなりになった時点の住所と異なる場合があります。
登記手続では、登記簿上の住所と、所有者(被相続人)の最後の住所と氏名が一致する「証明書類」が必要となります。
この点、住所変更回数が多い場合、「住民票」では、一致が確認できるすべての「住民票除票」が必要となりますが、「戸籍の附票」であれば、当該手間を省くことができます。
 

3. 戸籍を抜けた場合や「改製」された場合

「戸籍の附票」に記載されている住所は、その戸籍に本籍がある期間だけです。例えば、結婚等により戸籍を抜けた場合、その後の住所は、新しい戸籍に記録されます。したがって、現在の「戸籍の附票」に、過去の住所が記載されていない場合は、以前の「戸籍の附票」を請求する必要があります。
 
また、「戸籍の附票」は、戸籍と同様に、様式変更などにより「改製」されることがあります。
改製された場合、古い戸籍の附票(改製原附票)は5年を過ぎると破棄され、昔の住所の記録はなくなります。「戸籍謄本」や「除籍謄本」の保管期間が150年であるのに対し、「戸籍の附票」の保管期間は、非常に短くなっていますので、ご留意下さい。

 

4. 請求できる方・入手方法

戸籍の附票には、「個人情報」が記載されていますので、すべての方が入手できるわけではありません。
請求できる方、必要書類については、各自治体によって多少異なりますが、概ね以下となります。
 

請求できる方 ①戸籍に記載されている人本人
②戸籍に記載されている方の配偶者、直系尊属(父母や祖父母)、卑属(子や孫)
③戸籍請求の正当な権利義務がある利害関係者(理由や証明書等の提出必要)
代理人への委任も可能です(要委任状)。
入手方法 「本籍地の役所」で入手できます(住民票の住所地ではない)
郵送や、電子申請、コンビニ交付サービスでも取得可能です。
必要書類 請求される方の本人確認書類、印鑑
(代理人の場合は委任状)

 

5. 「除籍謄本」との関係

戸籍謄本と「戸籍の附票」はセットですので、死亡、結婚、離婚等により、その戸籍に記載されている人が誰もいなくなって、戸籍謄本が「除籍謄本」となる場合、それに付随する戸籍の附票も「除附票」に変わります。
除附票とは、「除籍謄本」に付随する附票のことです。

「除附票」には、「戸籍作成から除籍」となるまでの「住所の履歴」が記載されています。

 

【関連記事】