Q1 20年連れ添った妻へのマイホーム贈与?

公開日:2017/01/05 最終更新日:2020/07/26

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1. 贈与税の配偶者控除って??

贈与税は、相続税よりも税率が高いです。
でも実は・・奥様に、生前にマイホームを贈与する場合などは、2,000万円まで非課税の制度があります。
「贈与税の配偶者控除」という制度です。奥様の生活保障の観点からも、ぜひ活用すべき制度ですよ!
しかも、相続開始前3年以内の生前贈与加算の適用がありません。
 
つまり、相続の直前に贈与して相続財産を減らすことも・・物理的には可能なんですね。
 
贈与

2. 非課税枠は?

贈与額2,000万円までは、贈与税が非課税。
別途、暦年贈与枠が110万/年ありますので、年間合計2,110万円まで非課税ということになります。

3. 要件は?

要件 コメント
婚姻届日~贈与日まで20年以上の夫婦間
(内縁の妻×)
同一の配偶者は、一生に1度だけ
(別の配偶者なら2回以上OK)
1年未満は切り捨て、内縁の妻は×です。
離婚しても、離婚日の前日までは適用できます。
居住用不動産or居住用不動産取得のための金銭贈与 贈与資金をもとに「賃貸不動産」の取得や、「住宅ローンの返済」をする場合は×です。居住用財産を、建築業者などに支払うことが必要です。
贈与翌年3月15日までに居住見込、その後も住み続ける予定 贈与後に売却予定のものは×です。住み続ける意思は「贈与時」にあればOK。贈与後、状況が変わって売却する場合はOK。
贈与税申告書の提出 期限後申告でも、「更正請求」により税金を取り戻すことが可能です。

 

4. デメリットはあるの?

居住用財産を贈与した場合であっても、贈与税が非課税になるだけで、不動産取得税、登録免許税は課税されます。
(固定資産税評価額×00%)

また、贈与の場合は、相続時と比べて不動産取得税、登録免許税の税率は少し高めです。

贈与 相続税
不動産取得税 3% 非課税
登録免許税 2% 0.4%

 

5. 建物だけ、あるいは一部だけの持分譲渡も可

贈与する居住用不動産や、贈与資金で購入する居住用不動産は、必ず100%持分を譲渡しないといけないわけではありません。
例えば、評価額5,000万の土地のうち、2,000万分だけを贈与して、共有名義にすることも可能です。
共有名義にすることで、将来売却する際の特例(マイホーム売却の際の特別控除など)を、夫婦それぞれで使えるなどのメリットもあります。

6. 住宅自体の贈与?住宅の取得資金どっちが得?

住宅自体の贈与でも、住宅を取得するための資金でもどちらもOKです。
でも・・実は、資金ではなく、住宅自体の贈与の方が・・お得なのです。
なぜなら、贈与税の計算上、「現金」よりも「不動産」の方が安く評価できるからです。
不動産の相続税評価額は、売買価格の約7~8割程度ですので、現金よりも安く評価できるケースが多いです。

現金での贈与なら、最大2,000万円までの非課税となりますが、不動産の場合はどうなるかというと・・?
例えば、相続税評価額が売買価格の8割の場合、2,400万(2,000万÷80%)の現金で購入した不動産でも、相続税評価額は2,000万の非課税枠で収まります。
つまり、先に2,400万で不動産を購入して、その後に奥様に贈与した方が、400万お得に贈与できますよね!

7. 贈与税申告の際に必要な資料

  • 受贈者の戸籍謄本or抄本
  • 受贈者の戸籍附票写し
  • 居住用不動産の登記簿謄本or抄本
  • 受贈者の住民票

 

8. まとめ

将来、相続税が発生する方は、生前にこの制度を活用されるのが確実にお得だと思います。
贈与税も相続税もなく2,000万まで非課税の制度はあまりありませんよ!
ただし、不動産取得税や登録免許税のコスト負担がありますので、これらも考慮の上でご検討ください。

また、贈与を受けた方が先に亡くなってしまうケースもありえます
その場合は・・相続税がまた戻ってきてしまうという本末転倒なケースも・・たまにありますので注意です!