Q89 遺産分割の種類(現物分割・換価分割・代償分割)

公開日:2019/04/23 最終更新日:2020/11/26

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遺産分割の代表的な方法には、「現物分割」「代償分割」「換価分割」の3種類があります。
3種類それぞれの方法を組み合わせることも可能です。


 

1. 現物分割とは?

遺産を、物理的にそのままの形で分割する方法です。
例えば、「A銀行の預金は長男に分割」、「1筆の土地を2筆に分割して兄弟で分割する」などです。
 
現物分割は、最もシンプルで簡単な方法ですが、それぞれの財産価値がバラバラな場合は、相続人の間で公平に分割できない場合もあります。
 
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2. 代償分割とは?

代償分割とは、一度、特定の相続人が相続分を超える「遺産現物」を相続し、
その代わりに、もらい過ぎた分(超過分)を、他の相続人に金銭で支払う方法です。
 
例えば、「会社の工場や非上場株式」などの相続財産は「分割」せず後継者である相続人が一括で相続する方が有用です。
そこで、これらの財産は後継者がすべて引き継ぎ、もらいすぎた分(超過分)を、その他の相続人に金銭等で支払い、相続配分を調整します。
 
代償分割では、金銭での調整が可能な点で柔軟な遺産分割が可能ですが、
受け渡す資金(代償金)を確保しなければいけない、というデメリットがあります。
なお、「代償分割で支払われる金銭」には「譲渡所得税」はかかりません。
 
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3. 換価分割とは?

換価分割とは、分割対象の「遺産現物」を売却して金銭に換えた後、相続人間で分割する方法です。
遺産が「不動産」など換金性の低い財産の場合、そのままの状態では「現物分割」はうまくいきません。
そこで、前もって不動産等を売却し、「売却代金」を各相続人の遺産分割割合に応じて、金銭で配分します。
また、相続財産の中に相続人全員が相続を希望しない財産がある場合や、代償分割の代償金の確保が難しい場合にも利用されます。
 
換価分割では、相続人間の公平性は確保できますが、いったん不動産等を売却して金銭の形に換えることになるため、相続前の用途で利用を継続できないというデメリットがあります。
なお、「遺産現物」を売却した代金には「譲渡所得税」がかかります。
 
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