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Q92 代償分割の利用場面と所得税・贈与税との関係

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代償分割は、遺産分割方法の1つです。
代償分割とは、いったん特定の相続人が相続分を超える「遺産現物」を相続し、その代わりに、相続超過分(もらいすぎた分)を、他の相続人に金銭で支払う方法です。
 
相続財産に「不動産」が多く含まれる場合は、「代償分割」を活用することで、「金銭による弾力的な遺産分割」が可能となり、相続人間に不公平が起こりにくいと言われています。


 

1. 代償分割の利用場面

代償分割を利用する場面は、以下のようなケースです。
 

ケース 具体例
現物分割ではうまくいかない場合
  • 遺産の多くが「不動産」など換金性の低い財産の場合
  • 相続人全員が取得を希望しない相続財産が含まれている場合
特定の相続人に引き継がせたい場合
  • 事業用の不動産や自社株式など、事業を承継する相続人に引き継がせたい場合
不動産を利用する予定がない場合
  • 不動産に居住する予定の相続人がいない場合
  • 不動産の維持・管理が負担になる場合


 

2. 代償分割のメリットデメリット

 

メリット デメリット
  • 金銭での「柔軟な遺産分割調整」が可能
  • 一人の相続人が不動産を相続することで、「小規模宅地等の特例」の利用場面が増える
  • 代償分割での「金銭の分配」には譲渡所得税がかからないため、換価分割に比べると税額が安く収まるケースが多い
  • 代償金の支払をするため、相続人自らが資金を準備する必要がある
  • 代償金を将来支払う場合は、相続人間で争いが生じる可能性がある

 
 


 

3. 所得税・贈与税との関係

「代償分割」による資金の移動には、所得税や贈与税はかかりません。
ただし、「遺産分割協議書」に、代償金の支払方法等は、明確に記載しておく方が安全です。


 

4. 相続税との関係

代償分割を実行しても「遺産の総額」は変わらないので、相続税の「総額」は変わりません
ただし、各相続人間の相続税負担割合は、代償金によって変わってきます

 
代償分割実行後の相続税の負担割合(按分割合)は、以下の通りとなります。

代償金を支払った相続人 相続した遺産 - 支払った代償金
代償金を受け取った相続人 相続した遺産 + 受け取った代償金


 

5. 代償金を「他の財産」で渡す場合

代償金は、金銭に限らず、相続人が所有する「他の財産」で支払うことも可能です。
ただし、金銭以外の資産を交付した場合は、「資産の時価相当額の収入」があったこととして、譲渡所得税が課税されます。
金銭以外の交付の場合は、注意が必要です。


 

6. 生命保険の活用

代償分割の場合は、代償金を支払うための「資金を準備」する必要があります。
この点、資金を確保するために、生前に「生命保険」を活用することが考えられます。
 
例えば、生前に「被相続人」が生命保険に加入し、当該保険の受取人は、将来、「分割困難な財産を相続する相続人」に指定しておきます。
 

  • 生命保険金は、「相続人固有の財産」のため、遺産分割に受け取ることが可能。
  • 生命保険金は、一定限度まで「相続税の非課税限度額」がある。

 
生命保険金は、「相続税の非課税限度額を活用しながら、資金を確保することができる」点で、「代償分割」との相性は非常によいと思います。