Q68 土地の評価単位は?

公開日:2018/06/19 最終更新日:2020/07/11

DR142

 

 

よく考えると・・土地には物理的な「分け目」がありません。
登記上「分筆」されていても、実際は、分筆土地単位で利用しているとは限らず、一体で利用している場合もあります。
 
また、土地として利用していても、「宅地と畑」では、用途が全く違ってきます。
では実際、相続税上、土地はどういった「単位」で評価するのでしょうか?
 


 

1. 相続税上の土地評価単位

土地は、宅地と畑など「利用用途」が違うと、性格や価値が異なります。
そこで、相続税上は、まず第1ステップとして「利用用途=地目」をもとに評価を行います。
 
次に、第2ステップとして、「利用単位」をもとに評価を行います。
「利用単位」というのは、誤解を恐れずいうと、土地を利用する「人ごと」というイメージですね。
この基本的な考え方を理解しておかなければ・・評価がかなり異なってきますので、注意しましょう!



 

(1) 第1ステップ 「利用用途=地目」で評価

まず、宅地・田・畑などの「地目」で区分します。
地目の判定は、原則的には登記上の地目で構いませんが、課税時期の現況(実際の状況)が異なる場合は、現況で判定します。

 

Q68-1



 

(2) 第2ステップ 「利用の単位」(=権利単位)で評価

次に、「利用の単位」で区分します。
例えば宅地なら、「居住単位」となる1区画ごとに評価します(財産評価基本通達7-2)。
1区画の宅地=1筆の宅地とは限らない点に注意しましょう。
(1区画=2筆以上の宅地、逆のパターンもあります)

(3) 第3ステップ 「遺産分割」の取得単位評価

最後に、「遺産分割で取得する単位」で区分します。
上記(1)(2)で一体評価になったとしても、最終的に遺産分割による土地の取得単位が別々の場合は、取得した方ごとに土地を評価します。



 

2. 「利用の単位」って?

「利用の単位」って・・漠然としていて、いまいち・・ピンとこない方もいると思います。
イメージは「自由に利用できる単位」、権利単位という感じですね。



 

(1) 「利用の単位」が2単位となるケース

  • 甲さんは、宅地AとBを所有している。
  • 宅地Aは自宅として利用、宅地Bは乙さんに賃貸している。

 

Q68-2

 

(利用の単位の判定)

  • 甲さんは、宅地Aは「自宅」として自由に利用できますが、宅地Bは「乙さんに賃貸」しているので、たとえ甲さんの所有であっても、甲さんは自由に利用することはできません(乙さんには、借地人として権利が認められている)。
  • したがって、宅地Aと宅地Bは「利用の単位」が異なるため、別々の土地=2単位で評価することになります。

 
なお、宅地Bを、無償でお子様等に貸している場合(=使用貸借)の場合、使用貸借の権利評価はゼロになりますので、別々に評価は行わず、一体評価となります(=自由に利用できるととらえる)
 


 

(2) 「利用の単位」が1単位となるケース

  • 甲さんは、宅地AとBを所有している。
  • 宅地Aは自宅として利用、宅地Bは甲さんの自営業店舗として利用

 

(利用の単位の判定)

  • 宅地A、Bは、利用使途としては、自宅、自営業用と異なりますが、どちらも甲さんが自由に利用することができます。
  • したがって、A宅地とB宅地は「利用の単位」が同じなので1つの土地=1単位で評価することになります。

 


 



 

4. 参照URL 土地の評価上の区分(財産基本通達7-2)

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/02/01.htm#a-7