Q13 生前贈与加算って?

公開日:2017/04/28 最終更新日:2020/01/21

DR077

 

1.  生前贈与って何?

例えば・・誰かにお金をあげた場合・・贈与税がかかります。
このように生前に自分の財産を渡すことを「生前贈与」といいます。
 
生前贈与は、「現預金」だけに限りません。
不動産や株式など「換金性」があるものも、すべて「生前贈与の対象」となります。
 
ただし、生前贈与については、年間110万円までは税金がかかりません。
一定限度の「贈与税の非課税枠」が認められているんですね。

 

2. 生前贈与加算って?

(1) どんな制度?

「相続税」の制度です。「贈与税」の制度ではありません。

亡くなった方から、生前に「贈与を受けた場合」に、贈与を受けた人の相続税の課税価格に加算する制度です。
相続開始前3年以内の贈与」が対象です。
 
例えば、相続直前に「贈与」して相続税が安くなるのなら、みなさん贈与しますよね?
このような「駆け込み贈与」を防止するために設けられた制度です。

 

(イメージ図)

 

Q13-1

 

 

(2) 対象は?

  • 亡くなった方から「相続開始前3年以内」に贈与を受けた方
  • 相続又は遺贈により財産を取得している方

 

つまり、相続開始前3年内に贈与を受けたとしても、贈与がなかったものとして「相続税」の対象になるんですね。
例えば、お亡くなりになる直前に、相続人に現金を渡したとしても、相続税計算上は、「贈与前の金額」に戻されてしまいます。
この持ち戻しは、たとえ、生前贈与時に贈与税を支払っていても、戻されます。
 
ただし、「相続人・受贈者以外」に贈与した場合は、持ち戻しされません。
例えば、孫など、法定相続人でない人(遺言による遺贈の方は×)などは、「生前贈与加算」の対象となりません。

逆に考えると、孫への生前贈与 ⇒「生前贈与加算の対象外」⇒ 駆け込み贈与可能なので、相続税対策としていいかもですね。

 

(3) 加算する財産は?

贈与財産の「贈与時の価額」が評価額となります。相続時ではありません。

 

(4) 加算されない例外は?

上記の生前贈与加算ですが、「納税者の財産保護」の観点から、例外的に。以下の場合は加算されません。
加算されないということは相続税がかからないのでお得ですね!
 

 

(5) 既に贈与税を支払っている場合は?

生前贈与で加算される財産につき、生前贈与時に、既に「贈与税を支払っている」場合もあると思います。
これらの財産が、「生前贈与加算」されてしまうと、贈与税に加えて、さらに相続税がかかることになってしまいますね。
これでは二重課税になってしまいますので、既に支払った贈与税については、相続税の計算上控除できますので、ご安心を(加算税・延滞税は除く)。
 

(6) 暦年贈与非課税枠110万の枠内の贈与も対象?

基礎控除額110万円以下の財産であっても、「相続開始前3年内」であれば、加算の対象となります。

 

(7) 相続時精算課税制度を選択している方は?

相続時精算課税制度を選択している方は、上記3年内に関わらず、それまで相続時精算課税が適用されてきた「贈与財産全額」が相続税の課税価格に加算されます。